Project 04
ハイブリッドクラウド構築
BSWメンバーたちが主導するBSJクラウド
クラウドサービス「BSJクラウド」。
プロジェクトの誕生からこれまでの変化・成長について
2名のプロジェクトメンバーに話を聞いた。
Project Member
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K.T.
2011年入社/デジタルイノベーション推進部
新卒入社以降、乗用車タイヤの設計システムやWebで図面を閲覧できるシステム等、様々な開発に従事。2017年に現在のデジタルイノベーション推進部に異動し、現在に至るまでクラウドサービスの導入に取り組んできた。
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Y.M.
2020年入社/プラットフォーム管理部
前職もユーザー系のシステム開発会社で、主に顧客主導のインフラ構築を担っていた。キャリアを重ねるうちに要件を検討する段階から携われるポジションを目指すようになり、BSWに転職。現在はクラウドの運用業務を担当。
グループ全体で活用できるクラウドサービスをつくる
2019年、ブリヂストングループ内のクラウドコンピューティングサービスとして、「BSJクラウド」がスタートした。これまではサーバーをはじめとする情報システムを自社内に設置し運用するオンプレミスと呼ばれる形式を長らく採用してきた。しかし、ビジネス環境が加速度的に変化する現在において必須となる、システム導入スピードや拡張性、新技術導入、社外システム・データ連携等は、オンプレミスの環境では実現困難といえる状況にあった。そこで着目したのが、迅速性や柔軟性に富み、グローバルで主流になっているクラウドを活用すること。2019年のプロジェクト発足時からメンバーとして携わるK.T.は「ブリヂストングループ全体で活用できる正式なクラウドサービスの提供を目指して、日々試行錯誤しながらここまで進めてきました」という。
デジタルソリューション事業への貢献につなげる
スタートは手探り状態であったものの、試行錯誤を繰り返すことで徐々にユーザーの要望に的確な回答ができるようになったとK.T.はいう。「オンプレミスからただ置き換えるのではなく、クラウド化のメリットを十分に引き出した構成にするよう意識しています」クラウドのメリットとしては、どこからでもアクセスできる利便性や、必要に応じて柔軟に機能を追加できる拡張性の高さである。それらを考慮し、ユーザーの要望に合わせた最適な構成を提案している。「グローバル共通のIT活用を進めているブリヂストングループにとって、クラウドサービスのメリットを最大限に活かすことは、ソリューション事業の拡大や、新たな価値創造への貢献につながると考えています」
運用が安定しチームも成長
導入開始から数年が経ち、「BSJクラウド」も運用が安定、導入成果が次々と上がっていった。グループ社員からの利用相談も年々増加するなど、グループ各所でクラウドを積極活用しようとする動きが広がっている。こうしたクラウド活用を運用面で支えているのが、Y.M.の所属するインフラ運用を担当するチームである。チームリーダーのY.M.はプロジェクト参加当初のことを教えてくれた。「2023年から私の所属するチームがプロジェクトに参画し、運用業務を引き継ぎました。もともとインフラ運用の専門部隊ではあったのですが、クラウドインフラ環境の運用は行ったことがなく、知見がない状態で引継ぎをしました。そこから安定運用につなげていくという点が、チームとしてはかなりチャレンジした内容でした」
こうしたプロジェクト参加当初の苦労がありながらも、K.T.は「運用面を引継ぎ、体制変更ができたことによって、私は新たな機能の追加・拡張に注力できるようになりました」という。「BSJクラウド」の発展と共に、チームは新たなメンバーを迎えクラウドの知見を蓄積して成長し続けている。
グループ全体の「ビジネスの土台」を支える
これからも更なる進化を続けていくために、メンバーたちは常に「セキュリティ面への意識」を強く持っている。「BSJクラウド」はグローバルなクラウドベンダーのサービスをベースに使用しているが、ベンダーが提供する機能をそのまま使うようなことはしない。「クラウドサービスは、ベンダーの提供する環境をそのまま使い始めることが可能です。でも、言い換えればデータをどう扱っているのか、インフラがどのように設定されているのかなど、使用者側に見えていないところがあります。そうした隠れた面を確実に管理・把握しておくことで、万が一障害が発生した際も自分たちで迅速に対処できるようにしています」とY.M.が教えてくれた。続けてK.T.も「クラウドサービスにベンダー側が提供する様々な機能を追加する際も、ブリヂストングループのIT戦略に沿ったものなのか、といったポイントをきちんと精査するようにしています」と語る。
こうしたグループ全体のビジネスの土台を支えるメンバーたちの意識は、これからも「BSJクラウド」を着実に進化させていくことだろう。